〔6月県議会に向けてのとりくみ〕
3月末に、福井原発と青森六ヶ所村の核燃サイクル施設を視察。5月、「合併しない」と表明した会津地方の自治体を訪問し、西会津町・磐梯町・北塩原町の首長と懇談。5月末県北地方の果物への凍霜害について、現地調査をふまえ県へ申し入れを行った。また、6月には、党地方議員団や各民主団体による対県交渉があいついで行われた。国保税問題、30人学級、社保の乳幼児医療費窓口無料化、地労委労働委員の採用問題などについて要望した。生健会の交渉の中で、県は「国保税は、市町村の自治事務。市町村の判断で行うべき」として、これまでのしめつける県の姿勢を転換する初めての答弁を引き出した成果は大きい。
〔6月定例県議会について〕
6月定例県議会は、参議院選挙の公示が24日となったため、通常の日程を10日ほど早めて6/15〜30までの16日間行われた。今議会は、9月の県知事選挙を前にした佐藤県政4期目最後の県議会だった。知事は、提案説明のなかで人、くらし、産業、環境など4年間の任期をふりかえり自らの実績を述べたが、4期16年間で大型開発のムダ使いをすすめ、1兆1,000億円にも上る借金を増やしたツケを、県民サービスの切捨てや人件費の削減でのりきろうとしている。しかし、それをやっても小泉内閣の三位一体改革で地方交付税が大幅に削減されることから、今年度から県立病院の地方公営企業法の全部適用とし、県からの補助を削減と県職員の削減をすすめ、県立会津総合病院と喜多方病院を統廃合しようとしている。さらに、2年後には県立社会福祉施設の民間移譲、県立大の独立法人化にするとしている。首都能移転は、引き続きねばりづよく取り組むとし、市町村合併も合併推進の立場に変わった。
6/23の一般質問に長谷部議員が登壇し、県の財政運営、市町村合併問題、市町村国保への支援、原発の使用済み核燃料の処理問題、警察の裏金づくりへの疑惑などについてただした。県財政については、すべてにマイナスシーリングをかけるのではなく、「医療・福祉・教育」を聖域扱いにすべきと提案。県と市町村合併は「イコールパートナー」といいながら、厳しい市町村国保会計への支援はしない。県が独自につくった「財政シュミレーション」について、合併しないと財政運営がますます厳しくなるという根拠になる資料だと批判し、合併しない市町村への県の支援を求めた。県警は、裏金づくりについては否定したが、捜査報償費の領収書に偽名を使っていたことを認めた。
他党議員からは、市町村合併の支援策、中山間地域直接支払い制度の継続、私立幼稚園への補助要件の拡充、会津児童相談所・若松乳児院の施設の改築について質問があった。
6/21の県議会広報番組(福島TV)に神山県議が出演。市町村合併、空港利活用、DVセンター開所の3つのテーマで討論。市町村合併については、「住民合意が基本」の点で一致した。
今議会に提出された議案は17件で、このうち、05年度より自動車税の老年者控除を廃止する県税条例の見直し議案、県の行う建設事業の市町村負担の追加議案、収用委員の再任を求める議案の3議案に反対した。会津若松市と北会津村との合併による市村の配置分合についての議案には、採決に加わらず退席した。北会津村での住民からの合併反対の声が半数あったこと、議員定数をめぐっての論議の経過をみても、県内最初のケースということもあり、合併に伴うさまざまな問題は今後も内包している。こうした背景があるので、態度を保留した。
意見書については、私たちが紹介議員になったのは5件だったが、「中山間地域等直接支払い制度」の存続と拡充を求める意見書1件が「趣旨採択」となった。他会派からの意見書5件は、全会派一致で国に提出された。
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