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宮川えみ子です。日本共産党を代表して質問いたします。
知事は、再選への出馬を正式に表明し、この3年半、県民生活の安定をもたらす政策を着実に進めてきたと言いましたが、プルサーマルの強引な推進、不要不急の大型事業推進に貴重な税金を投入する一方、県民要望を後回しにするなど問題多い政治姿勢であったと思います。厳しい現状にある、県民の暮らしと市町村支援にこそ、方向を転換すべきではないでしょうか。
さて、国民の期待に背いた政治が国民の怒りに包囲され民主党は顔を変えました。アメリカにものが言えない、財界・大企業にものが言えない、この二つの問題が根底にある事が要因です。このことは民主党そのものの問題であり、菅政権の問題でもあります。アメリカにものが言えないと普天間基地の無条件返還を求めることができないし、財界・大企業にものが言えないと労働者派遣法の抜本的改正も応分の負担も求めることができません。
菅内閣は昨年の衆議院選挙での国民との公約の大転換を図ろうとしています。中でも、最大の問題は、法人税の引き下げと消費税の増税です。
財界は、日本の法人税は40%で高いから25〜30%まで下げろといいますが、日本の場合は研究開発減税など大企業優遇税制が多く、政府の資料で見ても、上位100社の実効税率は、ヨーロッパ諸国と同じ30%です。さらに企業が負担する社会保険料負担はフランスの7割程度しかありません。
もし、法人税率を財界要求通り15%下げれば、これだけで消費税率4%になりますから、消費税を10%にしても、社会保障にも財政再建にもなりませんし、地方にも来る保障はありません。
大企業減税の穴埋めに消費税増税という路線は、格差を広げ国民からノーの審判を受けた路線で、この10年間で見ても大企業の税金は半減し、内部留保は87兆円も増え229兆円にもなっています。一方、国民の暮らしも日本経済も先進国中最低水準に落ち込ませてしまいました。大企業のもうけを優先すればいずれは国民の暮らしにまわり、経済も成長するという路線は破たんしています。消費税が、年収200万円にも満たないワーキングプア、国保・介護・後期高齢者等の保険料の軒並み引き上げでいよいよ手取りが少なくなった年金者からも有無を言わせず税を取り上げるものです。そのことがどれだけ生活を破壊することになるか、不況の中、何とか商売をしている人がどれだけ打撃を受けるものか想像に難くありません。
財政再建を言うのであれば、米軍への思いやり予算などを含めて5兆円にも膨れ上がっている軍事費の削減、行き過ぎた大企業大資産家への減税を見直し応分の負担を求めるべきです。大企業の過剰な内部留保を雇用と中小企業、地方への支援に回す事が出来れば日本経済を健全軌道に乗せ税収を確保する事も出来ます。
地方への支援は、林業・農業・福祉の支援につながります。この方向こそ県民の願いに沿った政治と考えます。
口蹄疫の早期終息と県内への侵入を絶対許さないために全力を尽くす事を求めながら質問に移ります。
一、質問の第一は、プルサーマル問題についてです。
知事が2月16日に県議会で事実上の受け入れ表明後、プルサーマル実施の動きが加速しています。本県出身の経産省副大臣が経産省に「特別扱い」で3条件の検証を急がせている旨の発言を繰り返していますが、多くの県民は非常に危惧しています。
今回「原発の安全性を求める福島県連絡会」が行っているアンケートでは、知事は事故の責任をとる勇気があるのか・前知事が白紙撤回をした計画をいとも簡単に受け入れていいのか・燃やした灰はさらに厄介で危険だ・老朽原発なのに巨大地震が深刻だ・働く人の被爆が心配・もっとよく説明してほしい等、回答している85%の人が何らかの書き込みをしており、その圧倒的な人が不安の声をあげています。
知事は、こうした県民の疑問に応える必要があります。
前知事の時に「中間とりまとめ」で出された疑問が、そのままアンケートで示された県民の多くの疑問になっていますが、核燃サイクルでの県自らが出した7つの疑問について、これまで県の見解が示されておりません。改めてお伺いします。7つの疑問は次のようなものです。(1)現段階での必要性(2)資源の節約・安定供給につながるか(3)経済性(4)プルトニウムバランス(5)高速増殖炉の実現性(6)再処理が高レベル廃棄物の量の大幅削減になるか(7)使用済みMOX燃料の処理はどうかです。
「中間とりまとめ」で示した核燃サイクルに関する7つ疑問にお答えください。
また、「中間とりまとめ」で示した、核燃サイクルについては、今後のあり方を国民に問うべきではないかとの疑問について、どのように解明されたのかお伺いします。
核燃サイクルについて、県民の意見を直接聞くべきですが、県の考えをお聞きかせください。
東電は4月19日、耐震安全性評価で、原子炉建屋の解析に使用した基礎数値に誤りがあった事を発表しました。7ヶ月間の隠ぺいの後の発表です。この間知事は、東電は信頼できるとして、さる2月議会で条件付きの受け入れを表明したのです。私どもは、東電がこれまでも数々の信頼を裏切る問題を起こしてきた事を申し上げてきましたが、今回の問題を見ると、体質は変わっていないと言わざるを得ません。県の考えをお伺いします。
、福島原発で使われようとしているMOX燃料は製造されてから12年たっています。世界で製造から10年以上経過したMOX燃料を使用した例があるかどうかおたずねします。
運転中の第二原発1号機の原子炉隔離時冷却系の弁で、6月9日、金属疲労で弁棒が折れた事、また、同9日、定期点検で第一原発1号機の配管の肉厚が基準以下になっていたことが報告されています。6月17日は、原子炉の水位が低下し、あと40センチ低下すると緊急炉心装置が稼働する事になる事故もありました。さらに、保安院からでさえも、プルサーマルを実施する予定の第一原発3号機も配管の誤接続で放射性物質のトリチウムを発電所外に放出したなどから、下から2番目の評価となる「重要な課題が見出された」と指摘されています。
東電に対する信頼性の問題、高経年化での不十分な対応、さまざまなトラブル続出、それに不安を抱えている県民への説明責任など、これらの事からして、とてもプルサーマル計画を認める状況にはありません、計画を中止して十分な対応をすべきと考えますが知事の考えをお訪ねいたします。
二、国民健康保険に対する県の役割と市町村支援についてです。
国は国保に対する負担を1984年、45%から38.5%に減らしました。そのことで市町村国保は大変厳しくなりました。加えて進む加入者の高齢化、国保を基本的に支えていた農漁業中小企業の経営の疲弊、そして最近では企業の非正規切りや正社員の「首切り」などで社会保険から国保への切りかえ加入者の増など、厳しい暮らしの人たちが加入してきております。昨年6月1日現在の県内の国保税滞納世帯は、6万5千592世帯で21%にまでに及び、5世帯に1世帯以上が国保税を納めきれない事態が広がっています。
いわき市の場合でみると、所得に占める国保税の割合は、2006年では16.6%だったものが2010年には19%と3%も上がり2割近い負担です。今年度1世帯当たり1万186円・1人当たり5千887円の大幅値上げです。
同じく収納率は88.9%から83.5%と5%以上も低下し、値上げのたびに収納率が下がり続け、悪循環になっています。
国保税は所得税などと違い、所得割のほか、世帯割・人数割・資産割があって、まったくの無収入でも、また低収入でも一定の税がかかってきます。
県は、不況による生活困窮者の国保税を軽減、免除した市町村を対象に財政支援をするとのことです。
どのような支援内容になりますか。その際、調整交付金だけでなく一般財源での支援も考えるべきと思いますがお伺いします。
国は国民健康保険の広域化をしようとしています。今回の条例にもその方向が出されました。つまり市町村で運営している国保を県単位にする方向です。一番の問題は、赤字解消の年次目標についての指導があり、市町村が行っている一般会計の繰り入れを止めることや保険料の引き上げの指導がされていることです。
広域化は問題であり、広域化等支援方針の策定には反対すべきと思いますが見解を伺います。
三、地方税滞納整理機構等についてです。
県民・中小企業の実情は深刻です。生活保護は増え続け増加に歯止めがかかっていません。県の保護率は2002年以降4‰(パーミル)で、横ばいでしたが、2006年度からは増加傾向で、2008年から急速に上昇して2010年4月では8、8‰になっています。
全国の勤労者の所得は、この一年間に10兆円も減っています。県内の勤労者の年間所得は10年間で、300万円未満が10%も増え3人に一人です。企業倒産件数は、昨年161件にのぼり、市県民税の滞納が増え、直接徴収件数は2万3千440件です。 雇用・経済状況の悪化は、先行きの希望を奪い、昨年一年間で自殺した人は、626人、前年より31人も増加して、特に経済・生活問題での理由が著しく増えているといいます。
会津地方振興局と会津管内13市町村が参加し、会津地域地方税滞納整機構が設立さ れました。県職員と市町村職員が相互併任方式のもと、個人住民税を中心とした市町村税滞納の回収や整理にとりくむとしていますが、この機構は、法律や条例によらない任意組織であり設立そのものに問題があると考えます。廃止すべきと思いますがお伺いします。
個人住民税の所得割税率は、07年度分から3段階の所得に応じた累進税率が廃止され一律10%となり、住民税の滞納がいっそうひどくなりました。一般的な滞納税整理にあたって財産差し押さえは、国税徴収法の75条「生活や学業に欠くことのできない財産は差し押さえることができない」を厳格に遵守する指導・助言を改めて行う必要があると思いますがお伺いします。
税徴収問題と相まって、市町村が、滞納者への行政サービスを制限する条例の制定をする動きがあります。
格差と貧困が深刻化するなかで弱者にしわ寄せする税制・社会保障の改悪がすすめられ、不況の中で市町村県民税や国保税を払いたくても払えない県民が増えています。そんな中、県内外の市町村において税滞納者に対し、市町村がおこなう行政サービスの利用を制限する条例を制定する事例がでています。奨学金・赤ちゃん祝い金・公営住宅入居・各種補助金等のサービスを排除し、中には、介護が受けられない、介護用品の支給が受けられない事態も出ています。憲法25条の生存権だけでなく、13条・個人の尊重、26条・教育を受ける権利、29条・財産権、これらのことにも抵触する恐れがあります。滞納者への行政サービスを制限する条例に対し、行き過ぎたものは指導・助言する必要があると思いますが、お伺いします。
四、女性と子どもの健康支援についてです。
子宮けいがんワクチンについてですが、30代に多いがんで完治しても子どもが生めなくなる可能性が大きいうえ、若い親の死亡は悲劇的です。県内では大玉村などがワクチン接種への補助をしています。予防接種は小学校高学年のうちにやる必要があります。山梨県は一人当たり1万5千円を上限に小学校6年・中学校3年を対象に市町村に補助額の半額を助成すると6月議会の補正予算に計上しました。
県は、健康被害発生時など国の対応待ちのような考えですが、海外ではすでに実施していますし、市町村段階で実施しているところも多くあります。
市町村への補助を行う事でワクチン接種が前進するようにすべきと思いますがお伺いします。
ヒブワクチンについてですが、細菌性髄膜炎は国内での5歳未満の発症者数が年間約600人以上で、そのうち約5%が死亡、20%に後遺症が残るといわれています。報道(2010・6・15NHK)でも9年間に13倍に増えているとのことです。専門家からもワクチン接種は有効なので遅れている日本の早急な対応が求められていると言います。
市町村への補助を行うことで、ワクチンの接種が前進するようにすべきと思いますがお伺いします。
子どもの医療費無料化対象年齢引き上げについてですが、子どもの医療費無料化は、県の制度の小学校入学前を上回る制度になっている市町村が59市町村中57にまで広がっています。県内の子どもがどこに住んでいても、同じように安心して医療を受けることができるようにすることは広域自治体としての県の本来の役割といえるものです。子どもの数が減り、医療保険でも入学まえまでは、本人負担が3割から2割になり、1割分県負担が少なくなりました。
乳幼児医療費助成制度が小学校入学前まで拡大した2001年度の実績と昨年度(2009年度)の実績とでは、県の負担はどのくらい減少したのか、また、減少した県負担分を考慮して、助成制度の対象年齢を中学校卒業まで実施すべきと思いますがお伺いします。
五、高校授業料無償化に伴う問題です。
高校授業料無償化で今まで授業料と一緒に減免になっていた生徒の諸会費等が減免対象から外され、父母負担が増える事態となっています。(2009年度で)
文科省の要保護に関する通知でも(H22・1・29付け)小中学校では生徒会費・PTA会費も教育扶助として認めています。このような考え方は当然であり、
今日の厳しい経済状況の中で、諸会費等の減免制度を作るべきと思いますがお伺いします。
六、最後に、いわき市の医療問題等について
いわき市の医師不足は深刻さを増しています。市民要望の第一課題として、「救急・地域医療体制の充実」という意識調査の結果です。市当局の発表でも、勤務医不足により小児科・麻酔科・神経科・皮膚科の課題、救急の受け入れの困難は厳しくなっている事、中でも産科・産婦人科のうち、分娩を扱う施設医師数の推移は、2004年と2009年で比べると、12施設22人から7施設13人に、小児科では、5施設・15人から2施設・9人になってしまいました。そのような中、県に対する医師派遣は切実な要望です。
2月定例議会の私の質問に対し、いわきの医療圏の医療の充実・強化に努めるとのお答えでした。いわき市立総合磐城共立病院へは、県の医師派遣事業への派遣要望14に対し派遣が3人、これとは別に県立医大への派遣要望26人に対して派遣が13人とのことです。派遣要請に対してあまりにもかい離しています。いわきの実情から見れば、県は派遣人員の増加を図るべきと思いますがお伺いします。
厳しい医師確保の中で、絶対数の県の医師の確保が必要です。県の助手枠拡大の努力と成果はどのようになっているかお伺いします。
答弁
1 プルサーマル問題について
企画調整部長
お答えいたします。
「中間とりまとめ」で示した、核燃料サイクルに関する疑問につきましては、昨年度のエネルギー政策検討会において、核燃料サイクルに係る国等のとりくみについて検証を行ってまいりました。
「中間とりまとめ」以降、国では、平成17年度に策定した「原子力政策大綱」において、核燃料サイクルを推進する基本方針を改めて打ち出し、また、昨年度には、玄海原子力発電所でプルサーマル発電が始まるなど、核燃料サイクルの具体化の取り組みに一定の進展が見られたものと考えております。
次に、「中間とりまとめ」で示した核燃料サイクルについての今後のあり方につきましては、国は、本県の「中間とりまとめ」を受けて、「原子力政策大綱」の決定に際し、情報公開を進め、国民から幅広く意見を求めており、また、平成20年度から行っている政策評価の過程においても、「御意見を聴く会」を開催するなど国民への説明や意見聴取を行ってきております。
次に、核燃料サイクルに関して県民の意見を聞くことにつきましては、昨年度のエネルギー政策検討会において、会議や資料をすべて公開し、県民の方々からも多くの意見や要請を頂くなど県民に開かれた議論を重ねてまいりました。
また、この間、県民の方々から寄せられた意見については、国に、しっかりと受け止めていただくよう、知事自身が経済産業大臣に、直接申し入れたところであります。
県といたしましては、今後とも県民の安全・安心の確保を最優先に慎重に対応してまいる考えであります。
生活環境部長
耐震安全性評価の起訴数値誤りにつきましては、事業者としては、評価結果への影響を調査・確認することも重要ではありますが、信頼性確保の観点からは、まずは誤りが判明した時点で迅速に情報公開すべきものであり、改めて、その徹底を申し入れたところであります。
事業者においては、信頼回復に向けた取り組みを継続的に積み重ねていかなければならないことは当然のことであり、県といたしましては、今後とも、県民の安全・安心の確保を最優先にその取組状況を注視してまいる考えであります。
次に、製造から10年以上経過したMOX燃料の使用例につきましては、昭和63年に関西電力美浜発電所1号機において燃料集合体組み立てから10年経過したMOX燃料4体が装荷された事例があると承知しております。
知事
宮川議員のご質問にお答えいたします。プルサーマル計画についてであります。
私は、エネルギー政策検討会における様々な角度からの議論、検証を踏まえ、福島第一原子力発電所3号機の耐震安全性の確認などの3つの技術的条件がすべて満たされることを必要不可欠な条件として、受け入れることとしたところであり、国、事業者は、安全・安心の観点からこれら3つの技術的条件について責任を持って対応し、的確に説明責任を果たしていくことが必要であると考えております。
もとより事業者においては、「築城10年落城1日」を肝に銘じ、今後も、1つ1つ着実、かつ継続的に、安全確保、信頼回復に向けた取組を積み重ねることは当然のことであります。
私は、今後も引き続き、原子力政策に対しては、真剣に向き合い、国や事業者の取り組みについて厳しい目線で確認するとともに、県民の安全・安心の確保を最優先に、慎重に対応してまいります。
2 国民健康保険に対する県の役割と市町村支援について
保健福祉部長
国民健康保険税の免除等を行った市町村に対する財政支援につきましては、平成21年度の国保会計の決算状況を精査した上で、免除等の状況が国保財政に与える影響を考慮しながら県の調整交付金活用について検討しているところであります。
次に、調整交付金以外の一般財源での支援につきましては、まずは県の調整交付金による支援を行い、その効果を見極めたいと考えております。
広域化等支援方針につきましては、法改正により都道府県が策定できることとされたところであり、保険者である市町村および関係機関と連携して国民健康保険の現状と課題の分析や小規模保険者が多いなどの構造的問題の改善効果に関する調査を行う中で、市町村の意見を十分聞きながら検討してまいりたいと考えております。
3 地方税滞納整理機構等について
総務部長
お答えいたします。
会津地域地方税整理機構につきましては、市町村税の滞納整理を推進するとともに、市町村税務職員の徴収技術等の向上を図ることを目的として、会津地方振興局と会津管内全市町村により設置されたものであります。
具体的には、県と市町村の職員が、県や管内他市町村の徴税吏員に併任され、法令に基づく職務を行うものであり、今後とも、適切な連携の下、職員の知識、技術の向上と税収の確保に努めてまいります。
次に、地方税の滞納整理における財産差押えにつきましては、従来から地方税法、国税徴収法等の関係法令に基づき厳格かつ適切に執行しております。
今後とも、税務職員に対する各種研修会等において、関係法令の遵守について周知してまいりたいと考えております。
次に、行政サービスを制限する条例につきましては、税金又は納付金等の滞納を防止し納税等の促進を図ることにより、負担の公平性や納税等に対する信頼を確保するため、市町村自らの判断と責任で制定しているものと認識しております。
県といたしましては、市町村からの求めに応じて、必要な助言を行ってまいる考えであります。
4 女性と子どもの健康支援について
保健福祉部長
子宮頸ガン予防ワクチン接種の補助につきましては、現在、このワクチンを含め、予防接種法の対象となっていない疾病やワクチンの取扱いについて、国の「厚生科学審議会予防接種部会」において検討が進められておりますので科学的知見のあり方や健康被害が生じた際の救済制度等の整理の状況を注視してまいりたいと考えております。
ヒブワクチン接種の補助につきましては、現在、子宮頸ガンワクチン同様、国の「厚生科学審議会予防接種部会」において検討が進められておりますので、その状況を注視してまいりたいと考えております。
乳幼児医療費助成制度の県負担につきましては、昨年度の実績は約9億65百万円であり、2001年度の実績と比較するとおよそ1億86百万円の減となっております。
次に、対象年齢の中学校卒業までの拡大につきましては、県負担減少分に加えて、十分で継続的な財源措置が必要であります。
このため、医療保険制度において、給付割合および対象年齢の更なる拡充を行うとともに、自己負担については、国が助成を行う制度を創設するよう引き続き全国知事会等と連携しながら、国に対し、要望してまいりたいと考えております。
5 高校授業料無償化に伴う問題について
教育長
県立高等学校における諸会費等につきましては、具体的には、PTA会費や同窓会費などがあげられますが、これらは、各学校のそれぞれの団体が、保護者の経済状況や負担の公平性などに配慮しながら保護者の理解を得て決定しております。
したがいまして、その減免制度を設けることについては、あくまでも、各団体が自主的に判断すべきものであると考えております。
6 いわき市の医療問題について
保健福祉部長
医師派遣につきましては、県立医科大学に、県内の公的病院に派遣する33名の助手枠を確保し、いわき市内の各医療機関へは、現在、5名の医師を派遣しているところであります。
派遣の増員については、県内の医師の絶対数の不足を踏まえ、医師派遣調整会議において、十分調整してまいりたいと考えております。
次に、医師派遣の助手枠につきましては、へき地医療を担う医療機関、公的病院、政策医療を担う医療機関を支援するため、順次、県立医科大学に派遣助手枠を確保し、可能なかぎり増員に努めてきたところであります。
さらに今年度は、地域医療再生計画に基づき、相双医療圏内の中核病院等へ12名の助手枠を設け、派遣しているところであり、今後とも地域医療の充実確保に努めてまいる考えであります。
再質問
再質問をさせていただきます。「中間とりまとめ」の7つの疑問については、お答えいただきませんでした。
県はエネルギー政策検討会を公開で行ったと、その中で意見ももらったというふうなことを言いますが、しかし、それはあくまでも県自身の検討会の中であって、直接県民と向き合った論議ではないわけです。肝心な核燃サイクルそのものについての疑問を呈した前知事の時まとめた「中間とりまとめ」の到達点について何ら議論はないと思います。
「中間とりまとめ」が行われたときは、県政世論調査でもこのことに対して、79%が支持していました。ですから、今回、原発の安全性を求める福島県連絡会が行っているアンケートでも85%の方が、知事に直接意見が言いたいということで、○を書くだけでなく全部書き込みをしているわけです。アンケートの中では、賛成と反対と両方に○をつけた方もいらっしゃる。複雑な心境の人もいます。
私は、県民の声を直接聞くことは、政策の大転換ですから、これはもう当然のことだと思うんです。いまからでも県民の声を聞く何らかの対応を求めたいと思いますが、知事にお伺いいたします。
それから、保健福祉部長にお伺いいたします。市町村への財政支援についてですが、国保税が払えない人に課せられるペナルティとしての資格証交付が5320世帯にのぼっております。これは資格があるというだけで病院の窓口は全額負担で、ちょっとした風邪などでも1万円近くとられて、とても病院にはかかれない。全国でも手遅れになって死亡する人が大変多い。こういう状況です。これもそれも、国保税が上がりすぎて払いきれないというのが根底にあるわけです。せめて失業や急激な収入減の人に減額・免除をすることは最低限の施策だと思います。しかし、その時にただでさえ苦しい市町村の国保財政に減免分が圧迫されれば、二の足を踏むのは事実です。国は、やむを得ず失業になった人に対して保険料30%に見なす適用をしましたけれども、質問ですが、1つは、対象者はどのぐらいに見ているのか。財源はどのぐらいに必要になると見ているのか。調整交付金で対応するということになりますと、その交付金に合わせての減免ということになると、まったく十分な対応ができないのではないかというふうに心配しますが、お答えいただきたいと思います。
それから教育長ですが、非常に無料になって喜んでいるわけなんですけれど、いままで授業料と諸経費、諸会費が一緒に無料になっている、そういう実情の家庭が今度はよけいに負担が増えるということになるわけなんです。そういうことを考えてもやはり何らかの措置をしないとよけいに苦しい人たちが出ているという、こういう現状なので対応をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。
議長
26番議員に申し上げます。前例により再質問は、主質問の答弁者に対して行うこととされておりますので、御了承願います。
答弁
企画調整部長
核燃料サイクルに関する県民のみなさまからの意見につきましては、エネルギー政策検討会などにおいて、先ほども申し上げましたように情報公開をすすめ、県民に開かれた議論を重ねてきておりまして、現在でも県民の方々からの様々な御意見を副知事はじめ関係部局で受け止めているところでございます。
保健福祉部長
国保税の減免状況でございますけれども、20年度の市町村の減免の実績はおおむね1500万程度であったということであります。それから21年度については、まだ出ておりませんが、21年度の10月末現在でとらえたところでは、7ヶ月分でありますが4000万ほどになっているという結果になっておりました。
調整交付金で調整をするというのは、減免になったからそれをそっくり調整をするというか交付をするということではありませんで、免除等の状況が国保財政に与える影響を考慮しながら、調整交付金の活用をしていくということでございます。なお、調整交付金には、総額がございますので、当然その中で調整をしていくということになります。
教育長
いわゆる諸会費の減免制度のお話だと思いますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、今回、いわゆる授業料の無償化に伴いまして各団体において様々な検討がなされたと聞いております。例えば同じ地域内の学校とのバランス、あるいは同じ学校内での他の生徒との公平性の話、それからどういう形で所得を捕捉するかという形で様々な議論を経た中で方針が決定されたというふうにうかがっておりまして、これはあくまでも各団体が自主的に決定したものだと考えております。なお、県教育委員会といたしましては、いままでもそうですが、諸経費につきましてはできるだけ保護者の負担軽減につとめるようにと求めてきているところであります。今後もお願いしてまいる考えであります。
再々質問
知事に再々質問をお願いいたします。プルサーマル問題でエネルギー検討会の議論、検証を踏まえという御答弁だったんですが、先ほど申し上げましたように直接的な県民の声を聞くというでなくてこれはあくまでも県の執行部内の検証ということなので、私は改めて県民に何らかの形で意見を聞く場を実施するべきだと思います。特に、知事は今議会で正式に知事選への再選出馬を表明しまして政策の根幹として、3つの柱をあげまして、その中の1つは安全・安心をあげたわけでありますね。安全・安心というのであれば、やはり県民としては、直接県民に対して責任を果たすべきだと思いますので、県民の声を聞くその場をぜひ設けていただきたいというふうに思いますが、御答弁をお願いいたします。
答弁
企画調整部長
先ほども申し上げましたように、県民のみなさまからの御意見等につきましては、その場その場で重く受け止めております。それから知事自らが、経産大臣に直接その声を持って申し入れをしております。そういう形で県民のみなさまからの声は今後とも聞いてまいりたいと考えております。
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