「福島談合」事件の発生以来、わが党は県政唯一の「たしかな野党」として、知事への公開質問状の提出をはじめ、県民のみなさんの声や疑問をとどけ、追及してきました。
前知事実弟の逮捕と県民の批判を前に佐藤前知事は辞任しましたが、知事辞任で事件を幕引きにすることなく、全容解明をする責任が県自身にあり、また県議会としても解明に力を尽くす必要があることを私たちは強調してきました
報道によれば、「2004年の福島県知事選で、佐藤栄佐久前知事(67)の選挙陣営が、県議らにそれぞれ現金100万円前後を配り、票の取りまとめを依頼・・・買収資金の大半は、前知事の実弟、佐藤祐二容疑者(63)らが県発注工事を受注したゼネコンなどから集めた裏金で、前知事の私設秘書は東京地検特捜部の調べに、これらの金を県議らに渡したと認めている」「特捜部は、私設秘書や県議らを公職選挙法違反の疑いで捜査するとともに、前知事がどこまで認識していたかについても調べている」(読売新聞10月8日付)とされています。
一連の「談合疑惑」から県議会自身が裏金の流れにかかわり、現職県議が取り調べを受けていることは、県民を代表して県政をチェックする県議会の本来の役割から見ても重大です。
県議会自らが、県民の付託を受けているその役割を果たすためにも疑惑の解明をはかることが強く求められています。
今回の事件は大型開発を優先する県政の中で、前知事の実弟や支援者などが仕切り役となって、一部ゼネコンと県内トップ建設業者、それに県職員OBなどが加わって、違法な利益追求のための官製談合という組織的構造がつくられ、県民の税金が不当にかすめ取られてきたものです。
県議会に特別委員会を設置したものの、議員自らが裏金を受け取っていたのでは、全容の解明などできようがありません。県民もそう見ています。
したがって、日本共産党県議団としては、以下の点を要請します。
1、各会派に対し、自浄能力を発揮し裏金を受け取った議員など全容を明らかにし、出処進退を含め明確にするよう促すこと。
2、裏金を受け取った議員を特別委員会の構成員からはずすこと。議長として確認の手だてをとること。
(注)「特別委員会」とは、「公共事業の適正な在り方に関する調査特別委員会」のことです。
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