エネルギー政策議員協議会の引き続きの慎重な協議を求める事について
福島県議会議長
佐藤 憲保 様
日本共産党県議会議員団
団 長 神山 悦子
副団長 宮川えみ子
幹事長 藤川 淑子
エネルギー政策議員協議会の引き続きの慎重な協議を求める事について
本協議会は、今年7月の第一回目から、02年国に提出した10項目の意見書について一定の協議を進めてきたところですが、特に、核燃サイクル・プルサーマル計画等に関しては県民の関心も高くさまざまな角度からの検証が必要と考えます。
特に、私どもはこれまでの協議の中で次の点で問題意識と疑問を持ちました。
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核燃サイクルは、六ヶ所村の再処理工場の行き詰まりやまったく見通しのつかない高速増殖炉などの問題で成り立たない状況にあるのに、今なぜプルサーマルを急がなければならないのか不明。
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(2) |
MOX燃料を燃やした後の再処理の見通しがなくそのまま福島県の原発敷地内に止め置く事にしかならないが、県民の理解が得られるとは思えない。
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(3) |
核燃サイクル・高速増殖炉は世界で撤退傾向にあるが、技術的に未開発で制御棒の効き目を悪くし危険を増大させる計画に県民の理解が得られるとは思えない。
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(4) |
11月26日付で発表された内閣府の「原子力に関する世論調査」では、07年12月比で原発を安心だと思う理由での国の信頼性評価が後退し、また、不安だという理由で国の安全規制の評価が下がっています。このような中で、「原子力安全委員会を機能強化したので、原子力安全・保安院の経済産業省からの分離をしなくてもいい」と明確な分離をしない国の説明では、県民の安全・安心は担保できない。
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以上のことを踏まえ、この間の意見書の検証においては推進側の説明が主であり、慎重を求めている有識者についても見解を聴取することは議会としての的確な判断に必要なものと考えます。
県民の安全・安心に責任を持つ議会として早急な方向付けをやめて、今後、有識者の意見を聴くなど、エネルギー政策議員協議会の引き続きの協議を求めます。
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