事実上のプルサーマル実施の受け入れ表明に抗議する
福島県知事
佐藤 雄平 様
日本共産党県議会議員団
団 長 神山 悦子
副団長 宮川えみ子
幹事長 藤川 淑子
知事は2月定例県議会の所信において、事実上のプルサーマル実施の受け入れを表明しました。
知事は、国の安全規制については、平成14年当時と比べ、高経年化対策の制度上の明確化など一定の取り組みがなされていると認め、東京電力においても不正問題再発防止対策や不適合事象の情報公開など信頼回復への取り組みが行われているものと評価しています。しかし、東電においても、02年8月のデータ改ざんの不正事件以後も、06年2月の温排水のデータ改ざんや知事が就任された直後の06年11月にも過去の臨界事故隠しが発覚し、さらに07年の柏崎刈羽原発震災では活断層隠しや断層の過小評価が次々と発覚し、08年6月には、放射線管理区域で18歳未満の少年を働かせていたことも発覚しました。法令遵守と企業倫理という観点からみても、東電の体質が改善されたとは認めがたいものです。
さらに、国は原子力安全・保安院の推進機関からの分離独立については、全く方向性を明らかにしていません。核燃サイクルも破たんしており、見通しがありません。
県のエネルギー政策検討会では、プルサーマルそのものの危険性や県民の意見を聞くべきとの申し入れに対しても何も答えてはいません。
知事は、プルサーマル実施について必要不可欠な条件を3つをあげましたが、それらは当然のことであり、私たちはプルサーマルそのものの危険性をいちばん重要視しており、その点での検証はまだ不十分といわざるを得ません。
県民の意見を聞くことを含め、専門家の意見を十分に聴取し、検証することを求め強く抗議します。
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