HOME BACK ご意見・ご要望をお寄せ下さい
TOPICS
議員団紹介
政策・提案・見解
県議会報告
県政の資料
議員かけある記

2011年4月14日

福島県知事
 佐藤 雄平 様

日本共産党福島県東北関東大震災対策本部
本部長 久保田 仁
神山 悦子
宮川えみ子
藤川 淑子

東日本大震災・原発事故に関する申し入れ(第13次)

一、農林水産にかかわる要望

1.原子力事故による農林水産業の損害について

 福島第一原発の事故を原因とする農林水産業の損害については、風評を含むすべての被害について充分な補償をすることと、速やかな支払いを、国と東京電力に求めること。
 農林水産業の損害は全県に及んでいることから、補償の対象を原発からの距離や、放射能測定値などで線引きせず、被害実態に合わせた補償を求めること。

2.原子力事故による漁業被害者の生活支援策について

 国と東京電力が県内漁業損害を補償するまでの期間、漁業者の生活支援として、つなぎ資金を県が創設すること。

3.津波被害を受けた漁業者について

  • 地震津波で船を壊され家が流された漁業者は、加えて原子力事故による損害を受け、生活の見通しが持てない状況にある。船の再建ができない場合でも漁業継続の意思があれば、原子力災害の賠償対象とするよう国と東電に強く求めること。
  • あわせて岩手県などでは船をなくした漁業者が操業を再開できるよう漁協が中古船の手配などをしているが、福島県としても船をなくした漁業者が操業再開をできるように、船の手配や資金調達でも県が役割を果たすことを求める。
  • 一部の港湾では、漁業者たちが操業のため独自に港内に沈没した船や自動車の引き上げをした。この費用は本来、公の負担となるもので漁業者たちの負担にしないことを求める。

4.海水と水産物のモニタリング調査を強化すること

 今回の東電による放射性物質の海洋投棄は明確なロンドン条約違反であり、東電と国による全面補償を前提としながら、関係住民の不安をかんがみて海水と水産物の放射線量を継続的に調査することは重要であり、その強化を求める。

5.トマト加工メーカーの契約休止について

 トマト加工メーカー2社が、本県産トマト使用から一時契約休止する意思を明らかにしている。
 メーカーに対するトマト農家への補償と、原子力事故に起因する損害として賠償を国と東電に求めること。

6.葉タバコの損害について

 葉タバコ耕作組合は原子力事故の収束見通しがつかないことから、今年度の葉タバコ生産を断念した。約1200戸の葉タバコ農家に30億円程度の損害となっている。JTと耕作組合で葉タバコ農家への支援の動きがあるが、原子力事故に起因する損害として東電と国に対し賠償を求めること。

7.羽鳥湖ダムパイプライン早期復旧について

 国営かんがい排水事業の送水管に多数のひびが入り、2500haの農業用水に影響が出ている。早期復旧を国に求めるとともに、代替え農業用水確保を緊急に行うこと。また、作付できない場合の対策を講じること。  

8.西郷ダム法面の崩壊について

 復旧工事の時期および期間について、関係農業者に対し方向性を明らかにするとともに、農業用水の確保と、作付できない場合の対策を講じること。

9.再生産を保障するための無利子貸付制度の創設を

 地震・津波・原子力事故によって農林水産業の被害・損害はあらゆる生産物に及ぶことから、再生産活動を補償するための新たな融資制度を早急に創設すること。

二、教育にかかわる要望

1.児童生徒の安全・安心を守ることについて

  • 避難者世帯の全児童生徒が通学する学校を明確にし、保護者に教育関連情報の提供をきめ細かに行うこと。
  • 南相馬市鹿島小学校、八沢小学校の下水処理施設の復旧工事支援をすること。
  • 児童生徒の安全を守るため、屋内退避地区からの通学バスの確保をすること。
  • 相馬市における「区域外就学」の場の確保のため、旧相馬女子高校舎の上水道整備をすること。
  • 未曽有の災害と原子力事故により児童生徒の心が傷ついている。心のケアチームを学校現場に派遣すること。  
  • 地震被害にあった校舎の復旧工事を早急に実施すること。

2.児童生徒の生活支援について

  • 県立高校サテライト校に通学するための通学費が、従前の交通費より高くなる生徒がいるが、この交通費の支援を図ること。また、南相馬市在住の生徒が相馬市でサテライト受講する場合、公共交通で通学できないので、バスを運行するなど対応すること。
  • 避難者世帯の児童生徒については全員就学援助の対象とすること。
  • 被災した保護者には、生活費の貸付や医療費減免など生活支援策があることを知らせること。

3.国に対し要望すること

  • 地震災害と原子力事故により通常の教育活動ができなくなっていることから、各学校の備品費や給食食材費、設備費、復旧工事費などにかかる経費を国に求めること。
  • 児童生徒の通学確保にかかる費用や安全確保にかかる費用を国に求めること。
  • 避難児童生徒の教育を保障するための教員確保について国に求めること。

三、4月11・12日の余震被害について

 4月11・12日の余震は、いわき市および県内に大きな被害が発生している。いわき市では、回復しつつあったライフラインが再打撃を受け、建物倒壊、土砂崩れ、路肩崩壊など新たな被害と新たな避難者が増え続けている。

  • 余震による県営住宅や県立学校の被害状況を調査し、住民と児童生徒の安全を図ること。
  • いわき市の水道、ガス、道路復旧、倒壊家屋撤去のための重機および作業員確保について、県内外からの支援を図ること。
  • いわき市の水道復旧までの給水対策として、県内の給水車をいわきに手配し、給水作業を支援すること。
  • 余震による避難者が増えていることから、避難所に対する医療支援、物資支援を強化すること。
  • 新たな避難者増大に対する、いわき市の仮設住宅を増やすよう支援すること。
  • 被害を受けた田人中学校の復旧と生徒に対する教育保障を支援すること。

以上



日本共産党福島県議団
〒960-8670 福島県福島市杉妻町2番16号 TEL:024-521-7618/FAX:024-523-3256
jcpfskg@jcp-fukushima.gr.jp
Copyright(c)2004 fukushimakengidan All rights reserved.