東日本大震災・原発事故に関する申し入れ(第14次)
1.生活福祉資金のさらなる要件緩和について
生活福祉資金の貸付の要件緩和が図られ、被災住民に喜ばれている。住宅が一部損壊した場合、利用できる制度がないことから、生活福祉資金の住宅補修経費および災害時臨時経費の貸し付け要件緩和を行い、財源も確保するよう国に求めること。
2.宅地関連災害復旧制度の創設について
地震により宅地崩壊や地われの被害が広範に及んでいる。民有地の崩壊に対する公的制度がないことから、被災した県民が利用できる、宅地関連災害復旧補助制度を緊急に創設すること。
3.教育関連要望
(1)放射能汚染について
学校の放射線量再調査の結果として、文部科学省から屋外活動制限の暫定基準が示された。その結果、基準を超えている学校・園が13校・園となっており、教育現場で教師や保護者の不安はますます高まっている。半減期の長いセシウムの値が高い学校もある。子どもの健康を第一に考えて、国と連携して土の入れ替えなど大規模除染を実施すること。学校校庭の放射能値測定を継続的に実施し、教育現場に放射能測定器を配布すること。
また、屋外活動制限になっていない学校・園も含めて、保護者や教師向けの放射能学習会を実施すること。
(2)教育条件整備について
○校舎が被災し著しく劣悪な教育環境に児童生徒がおかれており早急な改善が求められる。
保原小は中学校に間借りしているが柔道場や体育館を分割した教室であり、仮設校舎を建設すること。また、梁川小、鏡石一小、須賀川一小など被災した学校の仮設校舎の建設を急ぐこと。
○いわき市をはじめ、給食センターが被災し給食体制が整っていない学校が多数ある。早急な復旧と、給食食材確保の支援をすること。
○避難してきた児童・生徒の人数も不安定であり、教育現場が落ち着いていないなかで、「定着確認シート」「県独自学力テスト」を実施する環境にないため、今年度は中止すること。
(3)教員にかかわることについて
○人事異動については8月1日とせず、新たな教育現場の状況をよく調べ、実態に見合った人事異動とするよう見直すこと。
○避難してきた児童・生徒の心のケアを最優先とした教職員配置をすること。
○避難してきた児童・生徒を受け入れている学校では教員が不足し、避難した学校の教員は教育現場に着任していないケースもある。また、避難した学校の教員の居住地と担当する子どもが通う学校が遠く離れているケースもあり、実態に合わない教員配置となっている。各教育現場に応じた教員配置をすること。
また、指導形態はTT指導や支援の指導だけでなくクラスを少人数に分けた指導などを工夫すること。
○避難した教員の赴任手当、通勤手当、住居手当の見通しをつけること。
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