東日本大震災・福島原発事故に関する申し入れ(第17次)
この間申し入れてきた問題のいくつかについて、国の方針が明確になった事項、及び福島県自身の扱いを変更した事項の以下の点について市町村に徹底し、現場の混乱を招かないよう申し入れます。
借り上げ住宅の扱いについて
5月1日以前に独自で借り上げ住宅を契約した世帯の扱いについて、厚労省の方針は、期限を限定することなく全ての被災者を支援の対象とし、家賃限度額も世帯の実情に即して柔軟に対応するものとなっている。
よって、福島県においても厚労省の方針に基づき各市町村に指示すべきである。同じ災害救助法の下で、他県と比較すると福島県の対応は冷たいとの県民の批判を真摯に受け止め、被災者の立場に立った温かい対応が求められる。県の見直された内容は直ちに関係市町村に徹底すること。
2、瓦礫の撤去について
環境省は、改めて地震による倒壊家屋等の撤去費用を全額国費で負担する方針を明らかにし、その対象自治体名も明らかにした。別紙参照
県として直ちに関係自治体にその内容の徹底を図ること。一部自治体では、家屋撤去の際に生じる瓦礫は対象にならない旨既に住民に伝達されている。国の特例措置を全ての対象被災者に適用させるための手だてを取ること。
3、20キロ圏内家畜の処分について
県は、牛、豚など家畜の殺処分の方針を明らかにしたが、20キロ圏内は対象にしないとしている。しかし、畜産農家からは、牛舎に死んだ牛をそのまま放置しないように、20キロ圏内についても処分の対象にすべきとの要望が出ており、直ちに手立てを取ることを求める。
4、子どもの施設の表土処理について
文科省は、学校の表土の処理方法について、敷地内に埋設する方法で行う方針を発表した。表土処理は、放射線線量基準に係わらず、学校、幼稚園、児童福祉施設、公園など日常的に児童が利用し希望する施設全てを対象に国と東電が全面的に責任を負って実施すべきである。県はこの立場で国と東電に対して必要な措置を求めるとともに、県民の不安解消に最大の努力を払うべきである。なお表土処理の実施に当たっては、保護者をはじめ関係住民の理解と合意の下で行われるよう配慮すること。
教育施設の放射線測定値はその都度直ちに公表すること。放射線測定機器を学区毎に複数台配備し貸し出しの要望に応えること。
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